カナダ生活42年目の郷愁に応える
最近、パソコンのある機能にはまっている。FMN1のホームページを管理するソフトなのだが、リアルタイムで、ホームページ閲覧者の人数や、どのページを見ているのか把握できるものである。
昨日(16日)の午前中、画面を見ていると、世界地図のアメリカ大陸五大湖周辺で緑色の円が点滅した。誰かがホームページにアクセスしてきた合図である。これまで余り見かけない地点であった。カーソルを合わせると「newmarket」と表示された。
そうこうするうちに、カナダ・オンタリオ州ニューマーケットから1通のメールが届いた。ひょっとして今、ホームページを見ていた人ではないだろうか? 手元に来た文面を読んで、想像は確信に近くなった。
差出人は、愛知県刈谷市出身の66歳男性で、24歳でカナダに移住。42年間が経過し、年金生活に入っているとの自己紹介であった。数年前から、翻訳の仕事をしながら、ウェブ・ラジオを検索するのが日課になっているようであった。著作権の関係か、あまり音楽が流れないのが残念なようでした。
ところが先週になって、FMN1を見つけたそうなのです。評して「再放送を含めて24時間、各種の音楽を、面白いゲストと共に多彩な顔触れで、画像も同時に流れてくる。最高のウェブ・ラジオです」。
メールを読み終わって嬉しくなった。各種の音楽が余程気に入られたのかもしれない。FMN1では演歌は流しませんが洋楽、邦楽問わず、SP盤の時代からオールディーズ、70、80年代から昨今のインディーズまで幅広くオン・エアしているのが的を射たようでした。
何か、開局から16年、サイマル放送を開始して3年。進んできた道程が間違いでなかった、と言われているように感じたからです。
刈谷市と野々市市では相当に距離が離れているのですが、カナダからみればすぐ近くなのでしょう。42年間の海外生活がどのようなものかは、私が推し量れるものではありません。が、古里への郷愁があるとすれば、すこしでもそれに応えられたとすれば、コミュニティ放送の役割を果たせたのかもしれません。
そしてリクエストも寄せられました。ビートルズの♪「レット・イット・ビー」です。日本を離れる時、国内で最後に聴いた曲、ということでした。今日の午前9時からの番組「谷口悦子の暮らし上手に」の中でメールの紹介とリクエスト曲を放送しました。すると、「放送を聴きながら(返事の)メールを書いております」と知らせが入りました。
このやりとりの中で、FMN1が何か大層立派な放送局になったような気がして肩に力が入っていましたが、最後に、「自分の名前・野々山と野々市市が似ていることが検索の目を引いた」のだそうです。この一言で肩の力が抜け、平常心に戻ってホッとしました。
それから、素晴らしい放送をずっと長く続けてほしい、と結ばれていました。やっと掌中にできたお気に入りのサイマル放送を手放したくない、という希望に沿えるようスタッフ一同、放送に掛ける想いを新たにしました。