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PMCで見つけた〈20〉ザ・スリー・ディグリーズの「荒野のならず者」

2018年12月4日

荒野を「あらの」と読む大学院生の清々しさ

 

先週の番組「KIT PMCレコード・ボックス」の中で、ザ・スリー・ディグリーズのアルバム「スリー・ディグリーズ」が紹介されていた。「ソウル・トレインのテーマ」から始まり12曲が収められている。大ヒット曲の「天使のささやき」「荒野のならず者」のほか、日本で限定発売されて日本語で歌っている「にがい涙」などお得感のする一枚です。

 

この番組は金沢工業大学の学生がPMCで制作し、FM-N1で放送している1時間枠のものです。月曜から~金曜までの午前5時~、午後3時~、深夜3時~の3回放送のほか土曜、日曜でも再放送をしています。学生の知らない時代の音楽を紹介するため、初々しい解説が楽しい、と視聴者の方からも応援する声が多く寄せられています。この回の担当者は建築科の大学院生でした。

 

収録した番組はPMCスタッフのチェックを受けますが、その中で「荒野のならず者」の曲紹介を最初は「あらのの・ならず者」としていたようです。早速訂正したのですが、どうして、このような間違いが起きたのか理由を聞いたそうです。返ってきた答えは想像の域を超えたものでした。「讃美歌では『荒野』を『あらの』と歌うんです」。

 

そうか、讃美歌が日本に入って来た頃、「こうや」という読み方はなく「あらの」というのが普通の日本語だったんだ、と思い知りました。「荒野のならず者」の原題は「Dirty Ol’ Man」というのですが、Dirtyとは正反対の清々しい気持にさせられました。私は「PMCで見つけた」のブログと並行して、野々市市の国史跡・末松廃寺のブログも書いていましたが題名は「石塊(いしくれ)の荒野(あらの)睨む白鳳の塔」としていましたが、何かホッとさせられました。(宮崎正倫)

 

 ◇KITPMCとは:金沢工業大学がライブラリー・センターに設置しているレコード・ライブラリー「ポピュラー・ミュージック・コレクション」の頭文字をとった略称。全て寄贈されたレコードで構成され、245千枚を所蔵している。