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PMCで見つけた〈23〉ノエル・ハリソンの「風のささやき」

2018年12月14日

映画「華麗なる賭け」のアカデミー賞主題歌賞を獲得

 

前回1211日のPMCで見つけた〈22〉はスティーヴ・ローレンスの「くたばれアカデミー賞」を紹介しましたが、今回は反対に、アカデミー賞との縁が深いノエル・ハリソンの「風のささやき」です。ハリソンはイギリスの歌手、俳優で、この曲は1968年(昭和43)の映画「華麗なる賭け」の主題歌として、ローレンスには申し訳ないのですが、アカデミー賞主題歌賞を受賞しています。

 

スティーヴ・マックィーンとフェイ・ダナウェイが主演しています。映画の中のマックィーンは、表の顔は金持ちの紳士ですが、裏に回れば銀行強盗に情熱と才能を傾ける汚れ役を演じています。ダナウェイは保険会社の調査員で、マックィーンを追いかけていますが映画の常で、マックィーンと恋に落ちてしまいます。最後は逮捕寸前までいきますが裏をかかれて、マックィーンは南米に逃げてしまう、というストーリーです。

 

ノエル・ハリソンの父はやはり、イギリスの有名な俳優のレックス・ハリソンです。1964年(昭和39)の映画「マイ・フェア・レディ」の中で主役のイライザ(オードリー・ヘプバーン)に言葉遣いを教えるヒギンズ教授役でアカデミー主演男優賞を受けています。ダナウェイも1976年(昭和51)の映画「ネットワーク」で主演女優賞を獲得しています。なかなかに達者な経歴の持ち主が集まった映画が「華麗なる賭け」と言えます。

 

そこで、われらがマックィーンと言うと、ちょっと信じられませんが、アカデミー賞の受賞歴はありません。一番近かったのは前年の1967年(昭和42)の映画「砲艦サンパウロ」の水兵役で、主演男優賞にノミネートされるまでいきました。時の運も味方しなければ受賞はできないのかもしれません。しかし、私にとってマックィーンとダナウェイといえば1974(昭和49)の映画「タワーリング・インフェルノ」でしょうか。消防隊長のオハラハン役と、もう一方の主役ポール・ニューマンの妻役で出演していました。いつまでも記憶に残る作品です。(宮崎正倫)

 

 ◇KITPMCとは:金沢工業大学がライブラリー・センターに設置しているレコード・ライブラリー「ポピュラー・ミュージック・コレクション」の頭文字をとった略称。全て寄贈されたレコードで構成され、245千枚を所蔵している。