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PMCで見つけた〈24〉デル・シャノンのアルバム「悲しき街角」

2018年12月18日

若気の至りで別れた二人の恋の行方を描いた2

 

PMCからデル・シャノンのレコード・アルバム「悲しき街角」を借りてきた。国内では飯田久彦が歌って、これもヒットした。訳詞は言わずと知れた漣健児である。この曲の原題は「Runaway」だから逃走という意味なのである。歌の中では「私」を振った彼女が去って行く、という曲であるから概ね間違ってはいないのだが、「街角」という言葉は出てこない。これが漣流の和訳であり、すっかり日本人を虜にした技である。

 

ちなみに、この他、アルバムの中で街角と付いた邦題と原題を紹介すると、「花咲く街角(Hats Off To Larry)」「街角のプレイガール(Little Town Flirt=火遊び)」「街角のストレンジャー(Stranger In Town)」「さらば街角(So Long Baby)」があり、シングル盤では分からないが、全体としては「悲しき街角」で意味が通ることになる。アルバム以外にも「恋する街角(Give Her Lots Of Lovin’)」がある。

 

アルバムの1曲目は「悲しき街角」で2曲目が「花咲く街角」であり、この2曲は一連の楽曲である。「悲しき街角」は強い愛に結ばれていた二人だったが、若気の至りでちょっと関係が悪くなって彼女は去って行った、のである。「花咲く街角」は、その若気の至り、というのが実は、彼女がラリーという男の口車に乗って夢中になったが振られてしまう、と語られている。彼女に戻ってもらって二人の街角に再び花を咲かせたい、という邦題の意味である。

 

が、原題の方は彼女に、自分と同じ目に合わせて、元の鞘に納めてくれたラリーに敬意を表して脱帽した、という意味であろう。PMCでデル・シャノンの検索をすると30件が該当した。シングルあり、オムニバス・アルバム盤あり、ライブ盤ありだが、「悲しき街角」「花咲く街角」が連続して収められているのはこのアルバムだけだった。そうでなければ、気付かなかったかもしれない。お宝の一枚をまた見つけた。(宮崎正倫)

 

 ◇KITPMCとは:金沢工業大学がライブラリー・センターに設置しているレコード・ライブラリー「ポピュラー・ミュージック・コレクション」の頭文字をとった略称。全て寄贈されたレコードで構成され、245千枚を所蔵している。