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PMCで見つけた〈28〉ザ・キングストン・トリオの「スコッチ・アンド・ソーダー」

2019年1月11日

最初のハイ・ボールは昼間に飲んだ覚えがある

 

キングストン・トリオが1958年(昭和33)のデビュー・アルバムに収録された1曲です。スコッチ・アンド・ソーダとはハイ・ボールのことだそうです。私がハイ・ボールを最初に飲んだのは学生時代のことである。金沢・香林坊の一角にあったビルの地下にあった老舗の喫茶店だった。まだ日中、陽が高かったことを覚えている。

 

一つ年上の同級生と一緒で、お付き合いだったが、細長いグラスに細かい泡が立つ琥珀色の飲み物が運ばれてきた。味は覚えていないが、酒という感覚は無かった。店員も学生であろうことは身なりから分かっていた、と思うが、何も問われなかった。大学がまだ、金沢城跡の中にあり、学生が幅を利かせていた町であった。居酒屋風のパブが登場するのは1年後ぐらいだったろうか。

 

歌の中にはスコッチ・アンド・ソーダのほか、ドライ・マティニー、ジンが出てくる。すっかり酔って気持ちよくなった男が、女性を口説いている、という内容である。それを思えば最初のハイ・ボールは酔うことが目的ではなく、大人へと登る梯子の一段目に足を掛けたかったのかもしれない。

 

それから56年後、社会人になって、近くの酒場で飲んだくれるようになっていた。カウンターに陣取り、小説の中のジェームズ・ボンド気取りで、オリーブを浮かべたドライ・マティニーのカクテル・グラスを口に運んでいた。作ってくれたのは同期の大学7年生のアルバイト店員だった。アルコール依存症の自覚はあった。(宮崎正倫)

 

KITPMCとは:金沢工業大学がライブラリー・センターに設置しているレコード・ライブラリー「ポピュラー・ミュージック・コレクション」の頭文字をとった略称。全て寄贈されたレコードで構成され、245千枚を所蔵している。