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PMCで見つけた〈46〉ザ・ルベッツの「シュガー・ベイビー・ラヴ」

2019年3月15日

デモテープ担当のバンドがレコードも出して大ヒット

 

イギリスで1974年に結成された6人組のバンド、ザ・ルベッツという名前は直ぐに思い出せなくても、彼らのデビュー曲「シュガー・ベイビー・ラヴ」なら覚えている、という方も多いのではないでしょうか。歌い出しのハイ・トーンに度肝を抜かれるのですが、世界的なヒットになったようで、一説には800万枚以上を売り上げたという。

 

実は、この「シュガー・ベイビー・ラヴ」はザ・ルベッツのために作られた曲ではありませんでした。録音用のデモテープを作るために集められたメンバーだったのです。彼らは、この曲が気にいったから自分達で演奏したい、とプロデューサーに懇願し、認められたのでした。ところが、臨時のメンバーであったため、特徴的な高音を出すヴォーカルのポール・ダ・ヴィンチは、別の会社と契約したため、レコード発売前にザ・ルベッツを脱退してしまうのです。

 

ところが件のプロデューサー氏は、ダ・ヴィンチの声がお気に入りで、レコードを再録音しないで、そのまま発売したのです。大ヒットになったわけですからプロデューサー氏の目に、いや、耳に狂いはなかった、ということになるのでしょう。ザ・ルベッツは音楽活動を一時中止しましたが、再結成して活動を再開したようですが、ヴォーカルのダ・ヴィンチは加わらなかったそうです。

 

日本でも、デモテープから大ヒットを記録した曲がありました。昭和41年(1966)、マイク真木の「バラが咲いた」です。ヒット・メーカーの浜口庫之助の作詞、作曲ですが、やはりデモテープの出来がよかったため、そのままマイク真木の録音でレコード発売ということになりました。結局、同曲はカレッジ・フォークという狭い世界から飛び出し、全国的にフォーク・ブームを生み出すことになります。これが他の歌手だったら、同じ現象が起きていたのか、疑問が解けない日々が続いています。(宮崎正倫)

 

KITPMCとは:金沢工業大学がライブラリー・センターに設置しているレコード・ライブラリー「ポピュラー・ミュージック・コレクション」の頭文字をとった略称。全て寄贈されたレコードで構成され、245千枚を所蔵している。